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Color my life with the chaos of trouble.

Final Cut Proでフォント"フォント名"をインストールする必要があります、というダイアログが急に出てきたことについて調べたメモ

macのFinal Cut Proで作業していたときに遭遇した、ちょっとしたことについて書いていきます。
ちなみに全くもってFinal Cut Proに関連したことではないため、動画編集関連の話題を期待されて開いた方はブラウザバックしてください。

"Google Chrome"でフォントを"Osaka"をダウンロードする必要があります。

以前Google Chromeで全く同じダイアログに遭遇したことがあります。遭遇したときに怪しすぎて、キャプチャを撮った気がしますが、既にどこに言ったかもわからない状態ですので、同じ事象に遭遇した方のポストを下記に貼らせていただきます。

ahijo0523.hatenablog.com

当時、同じ事象に遭遇した私は、怪しさ抜群のこのダイアログにビビり、スキップをしました。
そして今回、こちらのダイアログと同一のもので、アイコンとアプリの名称だけがFinal Cut Proに変わったものが出現しました。
本当はここにキャプチャを載せられたら良かったのですが、あいにく写真を撮り忘れました...😭
(普段から、こういうことに遭遇したときに後で調査するためにキャプチャはあったほうが良いと常々思っているにも関わらずの大失態...😰)

で、このダイアログについて、以下の理由から私は普通にダウンロードを押しました。

  • Final Cut Proで、動画をタイムラインに差し込んだ直後にダイアログが出てきたので、なにかしらの処理が起点になったので、フォントのダウンロードを求められた気がした
  • もしくはFinal Cut Proで高負荷がかかった状態になっていたので、それに伴う何らかのエラーのようなもので、フォントを参照できず、インターネット上からダウンロードを行う必要が出てきた
  • いずれにせよ、Final Cut Proのダイアログを外部のスクリプト経由で出して、悪意あるプログラムのインストールを促すことなど可能だろうか?
  • そもそも、なにかしらのスクリプトをFinal Cut Pro経由で走らせて、わざわざダウンロードを促すだろうか?
    • 悪意あるスクリプトを走らせられる状況なら、もうこの時点でそもそも驚異にさらされているのではないだろうか?

以上のようなこと1〜2秒の間に考え、結果ダウンロードボタンを押しました。
ですが、ダウンロードボタンを押しても、フォント名を変えて何度でもダウンロードを押させようとしてきます。気味が悪かったので3回ぐらいダウンロードを押したところでスキップを押しました。

※今思えば、アップルのダイアログを偽造することもできそうなので、例えばインターネット経由で、Apple側のダイアログと偽造させた上で、意図したプログラムをインストールしてユーザを驚異にさらさせることはできそうです。完全に一致が可能なのかはわかりませんが...そもそもユーザ側で完全にmacOSの組み込みのダイアログとデザインが一致しているかを判断するのが難しそうな気はするので
そのため、私のこの判断は安易だったと思います。

さて、上のようなことがあったので、ダウンロードボタンを押して、すぐに不安になりました。
すぐにウイルススキャンを行い、問題がないことを確認しました。

次にこういう事象が他にもないか調べました。
下記の事象が自身に起きたものと同一であるように思えました。
(自称自体はChromeのものですが、事象自体は同じもの)

フォントOsakaをダウンロードする必要があります、とダイアログ表示 - Google Chrome コミュニティ

Google Chrome にて設定画… - Apple コミュニティ

上の回答内で

セキュリティの問題はありません。Apple が正規に組み込んでいる機能です。

と書かれているため、Apple公式の発言ではないにせよ、やはりApple組み込みの機能の可能性が高そうです。

また、下記のブログは、これはありそうだなと思わせるものでした。
macOS側でどういう制御を行っているのかはわかりませんが、「あれ、このフォントあったはずなのに、ないってどういうこと?」と自分も感じたからです。

Mac | Osaka フォントが消えた | 結局もとに戻った | 元気に生きようシニアの生活ブログ

一応、これで、問題はなさそうだ、というところまでこれましたが、本当にフォントをインストールしただけなのか、正直気になります。
macOS内部をチェックしてみることで、確信を得ようと思い立ちました。

macOSにおけるフォントの管理について

macOSではフォントは Font Bookというアプリケーションで管理されています。 で、このFont Book内でフォント名の上にマウスを置いて少し待つと、そのフォントファイルが格納されているフルパスがhoverで出てきます。
(Apple LiSungはダウンロードを促されたフォントの一つです)

f:id:shinshin86:20201010154603p:plain

上のキャプチャを参考に、ls -clコマンドなどでファイルを見て見ると、たしかにこのダイアログが出た時間あたりに対象ディレクトリの更新時刻がなっています。

ls -cl /System/Library/AssetsV2/com_apple_MobileAsset_Font6/8ad04015359b75f65d68b465cbab918051c72e6d.asset/AssetData

そのため、たしかにフォントのダウンロードは行われたのは間違いなさそうです。 外部スクリプト/System 配下のファイルを弄るなんてことは、いまのmacOSでは簡単にできそうにはない気がするので(たぶん、実行前に管理者権限を与えないと無理?)、やはりこれはmacOS組み込みの機能なのかなと思いました。

macOSで何が起きたのかをmacのログを見て確認する。

あとはmacのログも一応見てみたくなりました。
mac内部の仕様は全然分からないので、意味があるのかはわかりませんが、とりあえず事象が起きた時刻にそれっぽいログが出ているかを確認してみます。

ちなみにmacOSのログの調べ方は下記のドキュメントが参考になります。

ログを覗いてみましょう。(初心者向け) - Apple コミュニティ

すると、FontRegistryUIAgent といういかにもそれっぽいログが見つかりました。

f:id:shinshin86:20201010161347p:plain

たぶんこれな気がします。
しかもこのダイアログ、フォーカスが外れないような挙動もしていたので、ログのメッセージとも重なります。

一連の調査の結果、

  • Apple組み込みの機能が動いただけ
  • たぶんFinal Cut Pro側で何かが起きてフォントを参照できなくなったので、このダイアログが走った?
    • そうそう、このダイアログが出たあとで、Final Cut Proが固まってしまい、結果強制終了せざるおえなくなったので、何かしらの問題が起きていた可能性は高そうです。

という感じなのかと思いました。あくまで推測の域は出ないですが。
もしこれをご覧になった方で、この事象がわかる方がいらっしゃましたらコメント頂けたら幸いですm( )m

あと、こういうことって、Appleのエンジニアに直接聞けたりするんでしょうかね。WWDCのLabとかだったら 直接聞けそうな気もしますが。敷居が高い...
聞ければ、直接この挙動について確認してみたいところですが、とりあえずここまで来るのになかなか体力を消耗したので今日はこれにて。