at backyard

Color my life with the chaos of trouble.

昔、おかあさんといっしょで流れていた懐かしの童謡『きいろい木馬』について

空飛ぶ木馬が落っこちて足を折ってしまう歌のタイトルは『きいろい木馬』だった

今日、妻と会話をしていたときに、昔よく聴いていた『きいろい木馬』が唐突に頭の中に流れ出してきた。

その歌は物哀しい曲調で、歌詞の方も、空飛ぶ木馬が落っこちて足を折ってしまい、しかも折れた足が燃えて空に昇り、雲になってしまうという、かなり悲しい歌だった。
その悲しさは当時から印象に残っており、私の心に強い印象を与えた。
そして私はその歌をとても好きだった。

たぶん、教育テレビのおかあさんといっしょで流れていたのではないだろうか。
私はまだ幼かったが、その物哀しい曲調にマッチした少し寂しげな映像をずっと見ていたような気がする。
(そう、たしか紙芝居っぽい映像が歌にはついていたのだが、それがまた悲しい感じだったのだ)

思い出すと、その時の歌を聞きたくなるのが人間の性だが、あいにく私は曲のタイトルを覚えていなかった。
歌詞の内容から最初タイトルを 空飛ぶ木馬 だと思っていたが、それで検索しても探している曲は見つからなかった。
それでも辛抱強く探し続けると、私の探している曲は『きいろい木馬』だったことが判明した。

映像はなかったものYouTubeにも当時の音源が上がっていた。それがこちらである。

www.youtube.com

私と同年代の人であれば、この曲を聞いて懐かしいと感じる人も多いのではないだろうか?

歌詞をよくよく聴いてみると、木馬の失われた足は心優しい木こりに直してもらい、ハッピーエンドを迎えていた。
そうか、悲しい歌ではなかったか、と私は安堵した。

きいろい木馬の歌詞の好きなところ

この きいろい木馬の歌詞だが、当時から印象に残っている箇所がある。
その箇所を引用する。

きいろいけむりが空をとび
やがて雲に なりました
それはきれいな雲でした

ここは木馬の足が折れて燃えてしまい、その煙が雲になるところを描いている。
木馬にとっては絶望的な状況なのに、木馬にとって絶望の象徴である雲がきれい、とはどういうことだろうか?

それはひどく残酷で、美しい表現だなと当時の私は思った。
(もちろん幼い私にはそういう繊細な感性など持ち合わせていない。だが、なんとなくそれはきれいな雲でした という表現は印象に残っていて忘れられなかったのだ)

きいろい木馬の作詞家、渋谷 重夫さんについて

こんな素晴らしい歌を作り上げた人々のことが気になったので調べてみた。

まず作詞をしたのは昭和期の児童文学作家であり、詩人である、渋谷 重夫さんである。

私は彼の作品を殆ど知らないのだが、下記のような作品を残しているようだ。

  • 空とぶ大どろぼう
  • 事件だ!それいけ忍者部隊

詩集には下記のようなものがある。

  • ねむりのけんきゅう
  • きいろい木馬
  • 海からのおくりもの

きいろい木馬の作曲者である渋谷毅さんについて

作曲をしたのは 渋谷毅さんである。
渋谷さんの作品も私は知らないのだが、Wikipediaを見ると、日本のジャズピアニストであり、作曲家、編曲家とある。
どうやら、嫌われ松子の一生の音楽も渋谷さんが担当していたらしい
(正確にはイタリアの作曲家、編曲家である、ガブリエル・ロベルトさんと共に担当しているようだ)

渋谷毅 - Wikipedia

歌っているのはうたのおねえさんである、森みゆきさん

ちなみにこの曲を歌っているのは、森みゆきさん、おかあさんといっしょのうたのおねえさんとして活躍されていた方だ。

この歌声を聴いてすごく懐かしい気持ちになったので、おそらく当時聴いていたときも森みゆきさんが歌われていたのだろう。
(きいろい木馬の音源に複数のバージョンがあるかはわからないが、おそらく上のYouTubeの音源が当時聴いていたものかと思われる)

というわけで、きいろい木馬について少し調べてみた。
今聴いてもずっと聴き続けていられる名曲だと思う。優しさと悲しさが入り混じった、複雑な心情風景を見事に描き出していると私は思う。